「南無の会」会員による1年間のリレーエッセイ
徒 然 抄 
2002年

(2002.12)

 世界初の燃料電池の市販車が、このほど政府に納入された。ついに現れたな≠ニいう感じである。水素と酸素の化学反応で発電して、電気モーターで走る燃料電池車は、排ガスではなく、出るのは水。いわゆる次世代無公害車なのだ。

 エンジンではなく、モーターなので、音はほとんどしないらしい。路上でも、通常の自動車と変わらぬ運転ができるようだ。が、…しかし、まだまだ高い水素燃料を注入しなくてはならないし、その供給施設もいる。また、寒冷な場所では弱く、なにしろ一般市民の手がとどく価格の域ではない。まだまだ問題点は山積みだ。

 私たち人間社会は、今どっぷりと車社会につかっている。車がなければ、人も物も運べない。車社会はガソリン、軽油といった化石燃料を惜しみもなく使ってきた。しかし、地中から取り出しているこの石油っていうのは、どうも限りがあるらしい。

 このままだと、50年はもたないといわれている、…らしい。まじめな私(?)は、心配になってきた。このへんで私たちは真剣に考えた方がいいかもしれない。限りある資源を大切に使い、科学分野にたずさわる開発者たちを応援していきたい。次のまたその次の世代の子どもたちのためにも。
                                  【きまじめな推進員】
                                     


(2002.11)

 連日、北朝鮮の拉致問題で被害者の蓮池さん、曽我さんたちが、テレビ新聞で報道されている。事件が事件だけに、マスコミが過熱気味になるのはやむを得ないかもしれないが、どこへ行くにもあんなに報道陣がついて回っては気が休まらないだろう。

 それにしても拉致被害者の24年間の空白と苦労を考えると、北朝鮮という国はなんと恐ろしい国なんだと思ってしまう。国内の様子のビデオや逃れてきた人の証言を見聞きすると、まるで戦時中のようだ。

 平壌はまだいいが、農村部のほうは、今日明日食べるものにも困って雑草などを食べている有り様だ。田畑を開拓するために、くわ、スコップを持って何10人も行進していたり、学校では「金日成将軍様」とあがめ、「あなた様のおかげで私たちは幸せです…」という風な歌しかない。まったくかわいそうな教育、かわいそうな国家、国民なのだ。

 しかし、日本もかつて「かわいそうな教育、国家、国民」だった時代に、35年間の朝鮮支配、100万人規模の強制連行、数千人の朝鮮人虐殺事件を引き起こした国家であることを忘れてはならない。現在の北朝鮮を戦時中というならば、日本は平和ボケ国家ともいえる。

 かといって、今回の拉致事件は許されることではない。一刻も早く、国交が正常化され、本人と家族の自由意志で両国を往来し、一緒に暮らせる日が来ることを願っている。
                               【平和ボケした推進員】
                                     


(2002.9)

 先日ラジオのある番組で、こんなことを言っていた。「東洋医学では、人間の体というのは自然の中の一部分であるというのが基本的、根本的な考えである。四季の変化がある様に人間の体も1年の中にも変化していく」。

 なるほどそうかもしれない、と思った。草や樹木が、5月から8月にかけて、どんどんと伸びて頂点に達し、それから秋、冬にかけて落葉していく。人間も夏にかけて、汗をかき、エネルギーを体の外へ放出する。そして秋になってくると、今度はエネルギーを内側でとじこめようとして、衣服をまとっている…、なのだそうだ。

 最近というか近年、私は健康についての話や体のしくみについて、すごく興味がある。特に食べ物についてである。いつの世にも様々な病気があるが、栄養の欠乏でそれぞれおかしくなってくる。最近すぐキレるとか、ストレスイライラ、うつなどの心の不調というのをよく聞くが、いくつかの栄養が足りないらしい。脳ミソも、骨や筋肉と同じなのだから、「食べる」ことが基本なのだ。「薬物療法」ばかりに足らずに…。

 つめをもむだけで、血流がよくなると聞いた。つめの生え際を、両サイドからギュッとつぶす様に。なぜ血流がよくなるのか解明されていないが、薬指を除いて10秒くらいずつ。ぜひお試しあれ。
                              【健康マニアの推進員】
                                    


(2002.8)

 サッカー・ワールドカップ2002が閉幕して、はや1ヵ月が経過した。世界中の人々に、夢と感動を与えてくれたこの世界最大の祭典≠ェ、日本と韓国共同開催という形で成功できたのも嬉しく思う。

 何より全20都市で行われる中に、我が新潟が入っていたのが嬉しかった。予選リーグ2試合、決勝リーグ1試合で、6ヵ国の人たちが新潟の街を訪れた。その人たちはどのような印象をもってくれたのだろうか。私としては食の文化≠フ新潟を味わってもらえればと思うのだが、何日も滞在している彼らには、経費節減のため、ビールにファーストフードが至上の友だったのだろうか。

 フーリガンがやって来て暴れると恐れられていた。だが、たいした事はなかった。多分、会場のボランティアスタッフや、関係者の人情味あふれる応対で、かくれフーリガンも角をしまっていたのだろう。

 ベスト16の日本はさておき、ベスト4までいった韓国には身震いのする程のスゴさを感じた。スタジアムだけではなく、街中を真っ赤に染めた12番目の選手たち。「ガンバレニッポン!共に戦おう」と言っていた韓国サポーターが印象的だった。

 サッカーは、まさしく武器を持たない戦争≠ナはあるが、これを機に日本と韓国は、確実に何歩も近づいた。
                                【12番目の推進員】
                                     


(2002.5)

 ついに来てしまった。そのうち依頼がくるだろうと覚悟はしていたが…。まぁいいか、たまに作家にでもなった気分で筆を走らせてみよう。

 それにしても小生、小学校の頃から「作文」は苦手だった。いつも自分の思っている事を文章という形で表現すると、後で読み返すと本当につまらなく感じてしまうのだ。今まで寄稿してきた方々のように、短い文面の中に洒落が効いていておもしろく、しっかりと訴えかけてくる文を書けるのだろうか。

 それにしても今年の冬から気候が何となくおかしい。誰もが感じているはずだ。暑くなったり寒くなったり、大陸の方からやってくる黄砂は観測史上、最大の量だし、またこれからはエルニーニョで、暑くなるのか寒くなるのかやはり地球の温暖化のせいなのだろうか。

 桜の木の面倒を見ている70歳近い樹医が「これほどまで、色といい花びらの形といい、元気のない花を見たのは、数10年やってきて記憶にない。この地方において、今年は冬がなかった…」と言っていた。植物は寒暖の差があるから、我々に実りを与え、素晴らしい景色を提供してくれるのだ。ならば人間とて…。

 わが越後の国は、夏暑く冬寒いのは当たり前。ここで生きて、ここで暮らしていくのだから。今年の冬は寒い日が少なくて残念だった
                 【“ネィチャリスト”と呼ばれたい推進員】
                                     


(2002.3)

 今年、大きなスポーツ大会が続く。アメリカで開催された冬季オリンピックは外国での開催のせいか、長野大会のように多くの種目を見たり、感動することが少なかった。

 大会の中でフィギアスケートでの審判の採点疑惑、ショートトラックでは妨害失格をめぐる審判の判断など、首をかしげた事がいくつかあった。4年間練習を積んで参加した選手たちはどんな思いでこれを受けとめていたのだろうか。

 雪の降らない暖かい国から、コーチと2人でノルデックスキーに参加して最下位になった選手は「オリンピックに参加できて大変感動した」。コーチも「ケガで参加できなくなるのを心配して、大会前の1週間、スキーの練習をさせなかった。無事参加することができてよかった」との話である。

 国の威信をかけ、商業ベースにのり、開催国有利との非難を浴びながらとったメダルより、この2人の顔の方がより輝いて見え、思わず顔がほころび心なごむ思いであった。同じ会場で開かれたパラリンピックに参加した選手が「楽しみたい」と、参加できた喜びを話してもいた。

 6月には、新潟も会場となるサッカーの大会がある。「負けたら帰ってくるな」という国もあるとか…。せめて審判にはスポーツ本来の精神にたち返り、スピーディーかつ明確な判断で試合を楽しませてほしい。
                           【スポーツ好きの推進員 】